誤認行為の禁止

〔28〕誤認行為の禁止(法第25条の10)
1 誤認行為の禁止(法第25条の10第1項)
一般消費者を対象とする保管事業としては、倉庫業者が行うトランクルーム事業の他、非倉庫業者が「トランクルーム」と称し、保管場所の賃貸借契約の形態により貨物の保管を行う業態も存在する。
倉庫業者が行うトランクルーム事業においては、寄託契約に基づき貨物の保管責任を負うことになるが、非倉庫業者の行うトランクルーム事業においては、単なる保管場所の賃貸借契約であり、契約内容として物品の保管責任までは負わないのが通常である。しかしながら、非倉庫業者の行うトランクルーム事業の中には「安心確実な保管」等保管責任を負わないにもかかわらず、さも保管責任を負うかのような広告により消費者を勧誘するものも存在しており、そのようなトランクルームに貨物を預けた消費者においては、責任を持って貨物を保管してもらえるものと認識していたにもかかわらず衣服を虫に食われる等の損害が生じた上に、契約上保管責任を問われないことから損害賠償を求めることもできない、といった事例が見受けられるところである。本条は、以上の背景を踏まえ、非倉庫業者による保管営業においては、その行う営業が寄託を受けた物品の倉庫における保管を行う営業であると人を誤認させるような行為を禁止し、そのような誤認行為に伴う被害の発生を防ぐために設けられたものである。

2 誤認行為
法第25条の10の規定の対象となる「誤認行為」とは、不動産賃貸借契約に基づく保管等、保管責任を伴う寄託契約でないにもかかわらず、「確実な保管」「責任を持ってお預り」といった当該保管が保管責任を伴うものであると消費者を誤認させるおそれのあるうたい文句で表示や広告をし、または営業員が勧誘する行為である。

3 誤認行為に対する措置命令(法第25条の10第2項)
非倉庫業者による保管営業であって、その表示や広告等が当該保管営業が保管責任を伴うものであると消費者を誤認させるおそれのある場合にあっては、非倉庫業者に対して当該誤認を生むおそれのある表示、広告等を修正する等の措置をとるよう命令することができる。