物流拠点設定

物流拠点は、数が多いほど配送コストは低減しますが、ある数以上に多くなるとトータルの物流コストが上昇します。


物流拠点は、顧客と取り決めた物流サービスを守ることを前提条とし、そのなかでトータルコストが最も少なくなるように設定します。


物流合理化の最大のポイントは、物流拠点数とその立地選定です。
物流拠点設定は投資額が巨額であり、固定的な費用(人件費、賃借料、償却費など)も発生し、さらに拠点数が増えると在庫も増加する傾向にあるので、慎重な考察が必要です。


物流拠点数は発(着)荷主と合意した物流サービス条件を満たす範囲で、少ない方が望ましいです。一般に、拠点数が増えると配送コストは下がりますが、在庫保有コスト、入出庫コスト、輸送コストなどが増えてきます。(コスト・トレードオフ)

物流コストが最も低くなるように、拠点数を設定することが望まれます。

物流拠点設定モデル
・重心法→拠点間物量・距離のみを用いる。物量(t)×配送距離(km)の合計が最小となる立地地点を選定すれば、配送コストが最少となる考え方。


物流拠点設定の考慮点
・物量については現在の実績値だけでなく、将来の予測を考慮する。
・距離についても、単なる物理的距離だけでなく、道路の制約条件も考慮する。また、輸送コストが距離に比例しない場合もあるので実際の輸送コストで算出することが望まれます。
・物流拠点の建設費の大小や、パート労働力の確保の容易性も重要です。