物流情報システム設計のポイント
物流情報システムを成功裡に設計し、活用されるうえでの主な要点には以下のものがあります。
①目的の明確化
情報システムの欠陥や失敗は、往々にして、企業経営の目的や事業の目的と遊離して構築されてときに生じます。
②構築体制の確立
明確化された目的に沿って、卓越した情報システムが設計されるかどうかはその構築体制が要点となります。
この体制を統括する人をCIOといい、CIOが前述の情報戦略の策定から運用までの指揮を執り、有効活用をもたらす責任者です。
したがって、CLOと同様、CIOの存在、CIOの適性が鍵となります。
企業内の業務や組織の統合、情報の一元化などを実現させるのがCIOです。
③的確なITとの組み合わせ
ITは手段であり、ITを導入することが情報システムの目的ではありません。
ITを道具として、物流情報システムの特徴で例示したような、それに適応するハードウエア―、ソフトウエア―、ネットワーク等を組み合わせることが
優れた情報システムを設計するうえでの要点となります。特に物流の場合、モノと情報の一致を実現させるIT(自動認識技術やネットワーク技術)の採用が重要です。
④物流現場・利用者の参加
情報システムの設計は、徹底的に利用者に配慮したものでなければなりません。
利用者の必要とするニーズ・要件を取り込み、活用されるシステム内容を設計します。
情報システム設計に利用者の参加が要点となります。
現場に密着しない物流情報システムは何の価値もないし、活用されません。
CIO:Chief Information Officer=情報統括役員
CLO:Chief Logistics Officer=物流統括役員